住所:香川県大川郡志度町志度1102

      宗派:真言宗善通寺派

      本尊:十一面観世音菩薩 

      真言:「おん まか きゃろにきゃ そわか」

      詠歌:「いざさらば 今宵はここに 志度の寺 祈りの声を 耳に触れつつ」

      縁起:今からおよそ1200年余り前のことです。太政大臣であった藤原鎌足の子供、不比等は父の菩提を弔うため、中国から宝物を送ってもらいましたが、途中、志度の沖で嵐に遭い、宝物は海に沈んでしまいました。不比等は残念に思い、その宝物を探すため、都からこの志度に来ましたが、土地の海女を妻に迎え、房前という男の子が生まれました。海女は不比等から事情を聞き、海に潜って竜神と戦い、ついに宝物をとり返しましたが、まもなく死んでしまいました。不比等は妻の死を哀れみ、海辺の近くに墓とお堂を建て、子の房前を連れて都へ帰りました。房前は母の願いどおり出世して大臣にまでなりましたが、母の供養のため、志度の海岸にある母の墓に参り、お堂を増築しましたのが今の志度寺です。このお話は謡曲「海女」で知られていますが、海女の墓、苔むした五輪の塔は、今も志度寺の境内にあります。



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