その31          


2007年9月19日

大空の十字架

縦と横の
ひこうき雲が
交差している

あっ 十字架だ
大空の
十字架だ

迷いがあるなら
今すぐ
すがりなさいと
迫っているかのようだ

ずっと ずっと
立ちつくす


2007年9月20日



私の夢は
夢のまんま
来る日も
来る日も
夢のまんま
私の夢は
夢のまんま
かなうと
夢ではなくなると
夢のまんま


2007年9月21日

山の斜面に白いユリが咲いていました。
 タカサゴユリとテッポウユリの両方の長所を持つ「新テッポウユリ」ではないでしょうか。

テッポウユリ(鉄砲百合)は花期は6〜7で、海外で人気があり
  日本から毎年1000万個もの球根が海外に輸出されているといわれます。

タカサゴユリ(高砂百合、台湾百合)は台湾原産からの帰化植物で、
  別名ホソバテッポウユリ(細葉鉄砲百合)と言います。

花期は8月で、テッポウユリより葉が細く花弁には赤褐色の筋が入ります。
  台湾の山地に広く分布し、日本へ種子が入ったのが大正12年だそうです。
旺盛な繁殖力のために、今では西日本を中心に広く野生化しているようです。

むか〜し祖母が筵に干していたクサギナも咲いていました。
  葉には名の通り特異なにおいがありますが、若葉はゆでて山菜として利用されています。
果実は草木染に使うと絹糸を鮮やかな空色に染めることができ、
  赤いがくからは鉄媒染で渋い灰色の染め上がりを得ることができるといいます。


2007年9月22日

彼岸の入りが近づくと、路傍に彼岸花が開きます。
 この花ほど季節を知らしてくれる花はありません。

どのように忙しい人にも・・秋を感じさせてくれる優しい花のように思います。
 そして、村の畑や、行き交う人達を見守ってくれるようにも感じます。

仏様の世界は彼岸というそうですが、私達の世界は此岸といい、欲望と嘘が渦巻いているようです。


2007年9月23日

金色のすすき

さわやかな風が
頬をかすめた
金色のすすきは重々と
穂を垂らしている

天気図に
台風が二つ現れた
渡り鳥は
体内に栄養を蓄え
南へ飛び立つ
準備を始めている

雲がとび
季節は確かな足どりで
空を渡ってくる


2007年9月24日

いよいよあと、一週間で10月を迎える。 そして7日には息子の1周忌だ・・・
  何としても新しい自宅で法要をしてやろうとの思いが、皆さんに伝わり
夜遅くまで、また休日返上で最後の仕上げに追われている。

大工さんたちは、お盆からずっと休みなしで、頑張ってくれている。
  僕も先週と今週の3連休はずっと玄関周りや裏の整地をした。

クロス工事も済んで、後は設備工事・畳・建具・電気の取りつけなど・・・
  たぶん月末にはほぼ終了するだろう。
裏の物置工事は残るけど、10月中には完了するだろう。


2007年9月25日

「ごめん」

”ごめん” じゃ
済まない事よりも

”ごめん” で
元通りになる事の方が

はるかに多い

自らの罪を認めて
反省の意を示すこと

難しいけど
誰でも出来る
大切なこと。


2007年9月26日



とても静かな夜
湖に
白い光をはなって
月がうつっていたんだ
何もかもを忘れて
見とれてしまった
どれだけ
背伸びしても
とどかない月
けして
手に入れることは
できないのに  湖は
何もしていないのに
月を手に入れることが
できるんだ  その事が
とても不思議に思えて
僕は見とれてしまった


2007年9月27日

山間には八重のヤブカンゾウもたくさん咲いています。
  洋の東西を問わず、はかなさに憐憫と同情を禁じえない人は多いようです。

欧米人は一日で花の命を終えるユリを「DAY LILY」と呼んで、はかないものへの共感を示すようです。
  中国の漢文には「忘憂草」として登場するため、
日本では古くから「忘れ草」とよばれ、この花を持っていると、
  辛いことを忘れることができると言うことです。

万葉の昔は、キスゲ属、特に、ヤブカンゾウは「忘れ草」とよばれ、「萱草(けんそう)」と書きました。
  これを食えば、うれいを忘れ、あるいは酔ったようになるという忘憂草です。

萱草 我が紐に付く 香具山の 古りにし里を 忘れむがため

                             大伴旅人 万葉集

(私は遠い思い出となった香具山の故郷飛鳥を忘れるために、憂いを忘れるという萱草を下紐に付けた)

当時は、今のように植物を分類するという概念は薄かったでのでユウスゲ(夕萱)を忘れ草と
  考えていたとしても不思議ではないでしょう。


2007年9月28日

『天勾践を空しゅうする莫れ時范蠡無きにしも非ず』

この句は・・元弘3年(1332年)後醍醐天皇が北条高時の謀反により隠岐島に流される途中・・
  美作の国において、備前の武士児島高徳が救出作戦に失敗し、その無念さと、
天皇に忠義を表わすため・・院庄の桜神社ににおいて、桜の幹を削って書いたもと言われています。

越王勾践は、范蠡という武将があまりにも立派であるため、自分に危機が及ぶと邪推し、追放しました。
  范蠡の親友は「天を恨んではなりません・・おまえのことはいつか勾践は分かってくれるはずだ・・」

そういう意味を込めて『天勾践を空しゅうする莫れ時范蠡無きにしも非ず』を手紙に書きました。
  それを引用したものです。


2007年9月29日

ひとつ

悲しいこと
ひとつ うまれたら

嬉しいこと
ふたつ みつけよう

悔しいこと
みっつ あるのなら

楽しいこと
よっつ かんがえよう

涙よりも ひとつ
笑顔のほうが
ひとつ
多い
一日でありますように


2007年9月30日

なにより

明日が有るって事は
なにより
昨日が有った事も
なにより
そして
今日の今の今が
有るって事は
なにより
なにより


2007年10月1日

夏の暑さが過ぎ去って・・小さな秋がおとずれて・・。
  いやいや、真っ赤に燃える大きな秋がおとずれて・・。

青々と撫に絡んでいた蔓アジサイも・・やっと紅色に染まってきた。
  青空のず〜と向こうが見えるように、葉っぱが揺れて輝く。

秋の風情は冷え込んだ風のささやきで・・物悲しくなるときがある。
  あの日、あの時・・弾んで歩いた稜線にも・・雪が舞う日が近い。

ふと、振り返ると・・赤くなったダイセンオトギリがうつむいて寂しそうに佇んでいた。
  何万年も昔から、ここにあったであろう小さな石ころが・・南壁に落ちていった。

私から・・一つの想い出が消え去るように・・。


2007年10月2日

天晴

一段一段 階段を
上がっていくように
空が高くなっていく
季節の変わり目は
いつも何か
忘れ物をしたような
気持ちになるけど
秋へ向かう時だけは
振り返らず
真っすぐだ
ぐんぐん ぐんぐん
透明な青さを
増していく
天晴な空
負けないように
密度の高い
こころでいたい


2007年10月3日

私の秋

はちみつ色に
色ずいた葉が
斜めに差す陽の光に
ぐっしょりと濡れている

そのすきまから
ちらちらとこぼれる
空を透かすと
神様が笑っているのが
見えるような
季節


2007年10月4日

針路

今があること
今することが
あること
過去から
今につながったこと
今から
未来につながること

今 いる場所が
今 することが

道になる

どんな道でも
自分をなくさず
大切な人と進みたい


2007年10月5日

今日も、夜遅くまで多くの職人さんが工事を進めてくれた。建具屋さん。設備屋さん。電気工事屋さん・・・
  それに電話の配線と開通工事。 パソコンも元に戻して・・・ (o^_^o)ニコニコ   

山県君に接続してもらい、PC環境は元通りになった。 電話機は僕の手術の時の火事で
  FAXが使えなくなっていたので、買い換えて新しくして貰った。(=^・^=)

これで、自宅でもFAXが送って貰えるし、カラリオPM−A940複合機でコピーもスキャンも・・・
  便利になったもんだなぁ〜〜  。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル

し、しかし・・・  間に合うんだろうか? 。(−−;)  システムキッチンがまだ取り付けられていないし
  建具も半分も入っていないし・・・ 本当に明日、完成するだろうか?  ┐('〜`;)┌


2007年10月6日

今日も、朝から大勢の職人さんたちが、戦場のような忙しさで・・・(;´・`)> ふぅ
  僕も明日の法要に向けて、仏壇の引越しやら法要の祭壇を組んだり・・・

仏様を移動したら、一緒に泊まらなくてはと、当面必要なものばかりの引越し。
  兄弟を応援にお願いして、家具類や電気製品を運んだ貰った。

一人では、大変だからと・・・ とうとう殆どのものを運んでもらい、引越しも終了しました。
  あとは、細々した物や、衣類など・・・  ぼちぼち運んで要らなくなったものは捨てよう・・・

夜の7時にやっとシステムキッチンが取り付けられてほぼ完了しました。(´ヘ`;) ハァ
  物入れのドアなどは、まだ入っていませんが、何とか明日は法要が出来そう・・・

一年前の今日、朝の一本の電話から・・・ 山口県の事故現場に駆けつけて、
  救急病院で3日間、8日の夕方亡くなり9日未明に自宅に連れて帰った・・・

10日が友引のため、11日に菩提寺を会場にお借りしてのお葬式。
  初七日からの毎週の法要。  集まって頂いても自宅が狭くて座るところもない。

49日の法要後、自宅を建て替える事に決めた。それからの引越し・解体・整地・基礎工事
  建て前えからやく六ヶ月、完成に向けて多くの職人さんたちが工事を進めてくれた。

「もう一年経ったんですね。早いものですね」 と、皆さんに言われるが・・・
  僕にとって、この一年は、早いと言うより、本当に忙しい一年でした。
毎日毎日が、あれをしてこれをしてと・・・  毎週土日は休みなしで工事をしたり・・・

良く考えたら、早いと言うより、時間が一年前から止まったまま。そんな感じがしています。
  初盆には間に合わなかったけど、この1周忌で、自分なりに区切りをつけて・・・


2007年10月7日

今日は、朝から多くの親戚縁者が参集してくださり、盛大な息子の1周忌の法要が
  新しい自宅で執り行われました。 菩提寺のご住職に有り難いお経を挙げて頂き
法要・墓参り・寺参りを無事に済ませることが出来ました。。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル

元気な人でも、自宅の建て替えなど、人生で大きな行事は疲れが出て体調を崩す人がいる。
  まして僕はガン患者。まだ闘病中だが職場復帰もしている。

本当に完成まで元気でいられるだろうか?と 半信半疑で思っていたが、無事に今日を
  迎えられたのは、多くの皆様の支えと仏様のお陰です。
感無量というより、「生かされて」を 痛感しております。 本当にありがとうございました。

お昼は、まだ新しい自宅は完全に完成していないので、近くの旅館で頂き、3時過ぎに
  自宅に帰ると・・・   w(゚o゚)w オオー!    息子の幼馴染たちが次々と・・・ (=^・^=)

総勢15名で息子の祭壇の前で、盛大に1周忌の二次会を・・・。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル
  ついつい、調子に乗り、またまた娘にしっかり怒られた事は言うまでもない。。。(−−;)


2007年10月8日

二日酔いのボーっとした頭と身体でしっかり、朝からこき使われた・・・(;´・`)> ふぅ
  後片付け・掃除・買い物・・・ 支払い回りや細々した物の引越し・・・

娘は元気だが、僕はがん患者。少しは配慮してくれてはどうだろうか? 。(−−;)
  あれがない、これがないと、しっかり買わされて、体力も財布の中もすっかりなくなった。

何とか、日常生活が営めるまで、最低限の物を持ってくることが出来た。あとは少しづつ少しづつ・・・
  いつ、引越しが完了するか分からないけど、とりあえずは、これから落ち着いて・・・

下日名の皆様、またこれからよろしくお願いいたします。m(,_,)mm(u_u)mm(_ _)m
  そして檜部落の皆様、短い間ではありましたが、本当にありがとうございました。
まだまだ、当分の間、ばたばたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。


2007年10月9日

裏の駐車場と、物置がまだ完成しておりませんが11月中には、出来ると思います。
  基礎コンクリートと土間コンクリートは、僕の仕事。 頑張らなくては・・・(;´・`)> ふぅ


2007年10月10日

昨日は寒露・・彼岸花も萎れる時期となった。
あれほど健気に咲く時期、枯れる時期を守る花は少ない。

「彼岸花は毒草じゃけん・・昔は皆んな植えて、土竜が穴を掘るのを防いだんじゃぁ」
  亡くなった山間のおじさんの話を思い出す。


2007年10月11日

トカゲと土蛙と私

小さな土蛙が
大きなミミズを見つけ
噛みついた
振り回されながらも
勇猛果敢に立ち向かう
そこへ
通りかかったトカゲが
得たりやおうと
獲物を横取り
悠然と立ち去った
恨めしそうに見送る
土蛙の後姿に
私がオーバーラップ
今お互いに同じ境遇だ
挫けずに
元気を出そうよ


2007年10月12日

予感

深くえぐられて
傷ついた心
じくじく疼いていたが
涙に洗われて
やがて小さな芽が
萌え出した
心の中で成長していく
不思議な植物
それは
いつの日か枝を伸ばし
緑の葉を
豊かに繁らせ
私を 人を 大らかに
癒してくれるはず
すっくとした
一本の木が 私の中で
たしかに育っていく
予感がする


2007年10月13日

今日は、いよいよコンクリート工事の最終で、裏の道路側の駐車場の土間を打設する。
  朝から、6立方メートルの生コンクリートを丁寧に均していく。 応援団2名と僕。

これで、家の周りは草が生えて来ないし、車を止める場所も増えたし・・・
  玄関周りには、少しお庭みたいな、ガーデニングをしよう・・・

今は仮設トイレや物置があるので、完成して撤去したら、少しづつやって行こう。
  台所の勝手口のドアの外にもコンクリートで階段を2段取り付けた。(=^・^=)

西側の下屋の基礎コンクリートも出来ているので、早く大工さん達が来ないかなあ・・・
  下屋が出来たら、仮住まいから、荷物を運んで、引越しがほぼ出来るだろう。

11月には引越しも完了したい。そして、落ち着いて新しい年を静かに迎えたい。
     。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル


2007年10月14日

昨年は、忌中で秋祭りは全て慎んでいたが、今年は明けたので、恒例の餅つきに参加した。
  昨夜は、水に浸した60kgのもち米の水を交換した。その後は当然の飲み会。(=^・^=)

今日は日曜日なので、午後一番から火を焚いてもち米を蒸していく。
  3台のかまどで手際良く次々と蒸しては搗いて・・・

青壮年会のメンバーと婦人会の応援を頂き、搗いたもちを切っては丸めて・・・
  夕方には1俵のお餅が搗きあがりました。。.:♪*:・'(*⌒―⌒*))) スペシャルスマイル

僕達、青壮年会のメンバーは・・・  火を焚きながら神事と言う事もあり
  まずは、お清めのお酒を頂き・・・  ビールに始まりいも焼酎まで・・・

夕方には、お餅も自分もすっかり出来上がり・・・┐('〜`;)┌


2007年10月15日

くすりを探せ

くすり ひとつぶ
ぽとりと落ちて
かくれんぼ

眼鏡 かけ
探しても
探しても 雲隠れ

そのくすり
のんだようにも
思えてきたし・・・

ちょいと くたびれ
やっと あきらめ
つい 横になり
また あした


2007年10月16日



例えば 悔しい時や
つらくて悲しい時に
涙が無性に
こぼれそうになるのは
心が潤いを求めている
サインかもしれない

だからそんな時は
強がらないで
我慢しないで
思いきり
泣いて泣いて
泣きじゃくって
涙でたくさん
心に水分を補えば
私たちはまたニコニコ
笑顔になれるはず


2007年10月17日

あめんぼ

あめんぼの群れが
流れに逆らって
けんめいに泳いでいる

その先に
めざすところは
あるのかい
だいいちその気は
あるのかい
ちっとも
進んどらんよ

「めざすところ」?
「その気」?

そんなの
欲しくもないあめんぼ


2007年10月18日



お金がなくても
笑顔で暮らせる人は
魂が美しい
私はだめだ
怒ってばかり

仕事がなくても
希望に満ちている人は
魂がまあるい
私はだめだ
ゴツゴツして
前に進めない

神様
心に翼を下さい
逆境でも
しなやかに生きられる
勇気の翼を


                                    

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